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ホーム / ラク越コラム / 2023 / 11 / 30 / これって本当に適正価格?退去費用が高くて納得できない場合の対処法について解説

ラク越コラム


これって本当に適正価格?退去費用が高くて納得できない場合の対処法について解説

退去費用 納得いかない

アパートやマンションなどの賃貸物件から引っ越しをした際に、請求された退去費用が予想外に高額で適正価格なのか疑問を抱いたり、納得がいかないと感じたりしたことはありませんか?

この記事では、退去費用で思わぬ出費をしないための基礎知識や、高額請求された場合の対処や解決方法について、分かりやすく解説します。

これから、転居や退去を予定している方はぜひ参考にしてみてください。

退去費用とは

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退去費用について具体的な内容を知っていますか?

ここでは、なんとなくイメージで理解していたという方のために「退去費用」について解説します。

退去費用は退去する際にかかる費用

退去費用とは、賃貸物件を退去するときにかかる「原状回復」の費用のことです。

この費用は、主に故意による破損などの修繕費に充てられるものです。

つまり、契約者(借主)には、退去の際に借りた時の状態に「原状回復」する必要があります。

原状回復するためにかかる費用の一部は入居者が負担する、その費用です。

退去費用の目安

退去費用の明確には決まっていませんが、おおよその目安は次のとおりです。

内容修繕費用目安
壁紙の張り替え/㎡750~900円
トイレの水垢・カビの清掃5,000~8,000円
床材についた汚れ/1ヶ所10,000円
サッシのカビの清掃/1ヶ所10,000~20,000円
浴室の水垢・カビの清掃10,000〜20,000円
キッチンの油汚れの清掃15,000〜25,000円
床材の張り替え/1枚8,000~10,000円
壁の下地ボードの取り替え25,000~60,000円
壁紙の張り替え(全面/6畳)30,000~40,000円
柱の修繕10,000~40,000円
カーペットの張り替え40,000~60,000円
フローリングの張り替え80,000~120,000円

部屋の間取りと退去費用の目安は次のとおりです。

物件の間取り相場
1R~1LDK50,000円
2K~2LDK80,000円
3DK~ 90,000円

修繕費用の目安から分かること

部屋の広さや修繕箇所からだいたいの請求額の見当がつけられます。

例えば、一畳分のフローリングを張り替える場合の目安は約2万円です。

もし、請求額がそれ以上で大きな開きがあるようなら、不当に請求されている可能性が考えられます。

修理の原則は「最小限」

修理は最小限なのが原則です。

部品交換で直るものを本体ごと交換し、その費用を全額請求するといったことはできないことになっています。

退去費用の仕組みとは?

退去費用 納得いかない

一般的に退去費用=原状回復のための修繕費は、入居時に支払っている「敷金」から充当されます。

そのため、敷金で修繕費がまかなえた場合には、退去費用を別途請求されることはありません。

また、修繕費が敷金を超えない場合には、その差額が返金されます。

敷金がゼロ物件の修繕費はどうなる?

敷金がゼロの物件では、入居時に敷金を支払っていないため、退去時に修繕費用を支払うことになります。

しかし、経年劣化によるものは、通常使用による汚れなどの修繕については、オーナーが負担するべき内容となるため、すべての修繕費というわけではありません。

退去時に負担する修繕費用は、それ以外の「原状回復」分です。

費用が入居者負担になる場合

費用が入居者側の負担になるケースは入居中に故意や過失によって部屋を汚したり、傷つけたりした場合です。

故意や不注意によって部屋を傷つけた場合は、通常の経年劣化による損耗の範囲を超えるため、入居者が費用を負担して原状回復させなければいけません。

故意や過失による部屋の損耗とは、次のようなことがあげられます。

  • 飲食物を床にこぼしてシミにしてしまった場合
  • 引っ越し作業の際に壁紙をやぶってしまった場合
  • キャスター付きの椅子や家具により床にキズをつけた場合
  • タバコのヤニで壁紙が汚れた場合

費用がオーナー負担になる場合

経年劣化や通常の生活で避けられなかったような汚れの修繕費用はオーナー側の負担になります。

国土交通省によるガイドラインにも、入居者の原状回復義務について、「借りた当時の状態にまで元に戻す必要はない」とされています。

修繕費がオーナー側の負担になるのは次のような場合です。

  • 退去に伴うハウスクリーニング費用
  • フローリングにかけていたワックスの色落ち
  • 畳の日焼けなど
  • 身体物件に備え付けの給湯器等が故障した場合

退去費用を安く抑える3つの方法

退去費用 納得いかない

退去費用の請求書を見て、納得いかないと感じる人は実は少なくありません。

しかし、退去費用を安く抑える方法を知っていれば、リスクの軽減につながります。

ここでは、退去費用を安く抑える方法について3つご紹介します。

  • 退去する前に部屋を掃除する
  • 加入している保険を利用する
  • 入居時に予め写真を撮っておく

退去する前に部屋を掃除する

退去費用を安く抑えるために、退去の際には念入りに部屋の掃除を行いましょう。

入居中に部屋の掃除をサボっていたとみなされると善管注意義務を怠ったとしてクリーニングを請求される恐れがあるからです。

汚れやカビがひどい場合には、原状回復を取り扱っている清掃会社に相談するのも良い方法です。

自分で部屋を綺麗にしておくのが一番ですが、ゆとりがあるなら退去前に清掃業者に依頼するのも良いでしょう。

加入している保険を利用する

賃貸物件に入居する際に加入する火災保険には「借家修理費用保障」という特約が付属しているケースが多くあります。

保険を使うことができれば、退去費用を安く抑えることができるため、利用できないかどうか確認してみましょう。

ただし、勝手に修繕等が行えないように禁止している場合が多いので、部屋の修繕を行う際にはオーナーに事前に相談、または許可をに得ておくようにしましょう。

入居時に予め写真を撮っておく

退去のタイミングには手遅れなのですが、入居の際に予め写真を撮っておくのも有効な手段です。

入居の際に写真を撮っておくことで、もともとあったキズについて主張しやすく、退去時に証拠として提示することもできます。

写真を撮る際には、原状回復の参考に汚れやキズのつきやすい床や壁などもおさめておきましょう。

退去費用が高額になりやすいケース

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退去費用が高額になりやすいケースは次のような場合です。

  • 室内でタバコを吸っていた場合
  • ペットを飼っていた場合
  • 長期にわたり掃除を怠っていた場合
  • 無断で工事やリフォームを行った場合
  • 家具や物をぶつけたり、引きずったりした傷がある場合

室内でタバコを吸っていた

室内で喫煙をしていた場合、ヤニによる黄ばみを除去したり、ニオイを消したりするために、壁紙の全面的な貼替や、消臭施工が必要になります。

特に喫煙が不可の部屋でタバコを吸っていた場合には、より高額な費用を請求される可能性があります。

例えば、ワンルームや1Kの場合で、7万円~10万円ほど請求されるケースが多いです。

ペットを飼っている

犬や猫などのペットを飼育していた場合、喫煙していた場合よりも退去費用が高くなります

フローリングや壁、ドアなどに残った爪痕や引っかき傷などを直すための費用がかかるからです。

また、動物のニオイを消すために消臭費用も発生します。

ペットを飼っている場合、床一面にクッションを敷いて、フローリング対策だけでもしておくことをおすすめします。

小さい子どもがいる場合も退去費用が高額になる

赤ちゃんや小さい子どもがいる場合も注意が必要です。

なぜなら、壁や床に落書きをしてしまうケースが少なくないからです。

長い間掃除をさぼっていた

入居者には善管注意義務があると、民放第644条には記されています。

オーナーの所有物を借りている以上、注意を払って済ませなくてはいけないということです。

部屋の管理を怠った場合、善管注意義務に違反したとして高額な費用を請求されてしまいます。
例えば、結露を掃除せずにカビが生えたり、壁紙が侵食したりといった場合です。

また、専門業者が必要になるような特殊清掃が発生した場合も同様です。

例えば、一般的な薬剤で除去することができないような過度な油汚れや、排水溝の詰まりなどがそれにあたります。

無断で工事やリフォームをした

壁に穴をあけたり、勝手に何かを取り付けたりした場合、原状回復の対象になります。

エアコンの増設やインターネット回線の引き込み工事など、建物に傷がつく可能性があるものに関しては注意が必要です。

どうしてもそういった工事が必要な場合は、オーナーに事前に確認を取りましょう。

物をひきずったりぶつけたときの傷

タンスやベッドなどの大物家具を動かした時に床や壁に傷ができてしまい、修繕が必要になることがあります。

たとえ、引っ越し業者が傷つけた場合でも自己負担となるので、注意しましょう。

傷は広範囲であるほど、退去費用が高くなります。

擦り傷程度であれば、「傷消しクレヨン」などを使って修正を試みてみましょう。

退去費用に納得いかないときの対処法 5つのステップ

退去費用 納得いかない

退去費用の請求に納得ができない時は、次の対処法を行ってみましょう。

  1. 退去費用の内訳と明細書を請求する
  2. 契約内容とガイドラインを確認する
  3. 借主が負担すべきものと貸主が負担すべきものに分ける
  4. 貸主や管理会社に交渉する
  5. 調停・訴訟など法的手段をとる

1.退去費用の内訳・明細を請求する

修繕費用の支払金額の内訳や明細書を必ず請求して内容を確認しましょう

まずは、修繕費に充当する入居時に支払った敷金がどのように使われたのかをきちんと把握することが大切です。

支払明細書を確認し、疑問や不明点がある場合は、オーナー側に説明を求めることをおすすめします。

2.契約内容とガイドラインを確認する

賃貸借契約書と国土交通省のガイドラインの内容を確認しましょう。

原則として、契約書の内容が優先されます。

しかし、契約で定めていない物に関しては、ガイドラインを参考にしながら、費用負担の割合を決めることになります。

また、契約に特約がある場合には、一般的な負担割合を超えていても支払うことになるので、注意が必要です。

いずれにしても、よく確認しておきましょう。

3.借主が負担すべきものと貸主が負担すべきものに分ける

請求書が手元に届いたら、請求書の内容と賃貸借契約書、ガイドラインと突合してみましょう

内訳の項目をオーナーと入居者のどちらに帰属するものかを振り分けていきます。

もし、オーナー側に帰属する内容だと思われるものが、振り分けられていた場合には確認や指摘を行いましょう。

4.貸主や管理会社に交渉する

貸主(オーナー)や管理会社に退去費用の疑問や気になる点、不当だなと感じる点については、そのままにせず質問や交渉をしっかり行いましょう

タイミングを逃してしまうと交渉ができなくなってしまいます。

また、修繕費用の振り分けだけでなく、リフォーム費用についても割高な方を選んでいないか注意が必要です。

リフォーム費用など見当をつけるのが難しい場合には、別途異なるリフォーム会社に見積りを依頼して相場や適性価格を調べてみてください。

請求額が高いと感じたら、調べた結果や理由などとあわせる形で適正な費用請求をオーナーに対して行うことをおすすめします。

5.調停・訴訟など法的手段をとる

オーナーと交渉してみても解決できなかった場合には、法的手段も検討してみましょう。

考えられる手段は次のとおりです。

●調停
●少額訴訟
●通常訴訟

請求された費用の額によって、対応や手段は変わります。

また、手続きには手数料が発生するため、結果的に出費がマイナスにならないようにしましょう。

退去費用が高すぎると感じたときに行動すること

退去費用 納得いかない

退去費用が高すぎると感じたときに取るべき行動について解説します。

ただし、行動する前に、まず専門家や周りの人に相談し、一人で抱え込まないようにしましょう。

  • 契約内容の確認
  • 原状回復に保険が適用されるかどうか確認する
  • 専門業者へ相談する
  • 国民生活センターに相談

契約内容の確認

退去費用が思っていたよりも高額だと感じたら、まず賃貸借契約書を確認しましょう。

交渉などを行う場合と被りますが、修繕費の見積や請求内容と契約書、そして相場費用とを比較して、オーナー側とともに確認することです。

原状回復に保険が適用されるかどうか確認する

一般的に火災保険に加入している場合、付帯されている借家人賠償責任保険の補償を原状回復費用の対応に利用することが可能です。

ただし、対応の範囲や金額はそれぞれの保険によって保障内容が異なるので、確認してみましょう。

専門業者へ相談する

契約内容や見積りの内容、保険の補償内容を確認しても、理解が難しい場合には、専門家に相談してみるのも一つの方法です。

原状回復工事を取り扱っているリフォーム会社に費用相場を確認したり、保険の相談窓口などで確認できることもあるはずです。

国民生活センターに相談

オーナーや管理会社に話してみても請求内容に納得できない場合には、国民生活センターや各自治体の消費生活センターに相談することもできます。

法的手段に比べて、相談するハードルが低いのでまずは頼ってみることをおすすめします。

国民生活センターには、賃貸物件の退去費用をめぐるトラブルについての相談も多く寄せられています。

有益なアドバイスが聞ける可能性があります。

退去費用が払えないときの解決方法

退去費用 納得いかない

退去費用が払えず、保険も利用できない場合には、「借入」で支払う方法があります。

金利や審査期間などを考慮して自身に合った方法を選びましょう。

具体的には、次の3つです。

  • カードローン
  • キャッシング
  • フリーローン

カードローン

カードローンは金利が比較的高めですが、審査期間も短いため、緊急時に利用しやすいでしょう。

信用情報に特に問題がなければ、早い段階で借りることができるので、退去費用の支払いを解決できます。

クレジットカードのキャッシング

クレジットカードを所持している場合、キャッシング機能がついていればそれを利用することが可能です。

コンビニのATMや口座振込などで現金を引き出すことができるので、退去費用を早く解決できます。

銀行のフリーローン

銀行のフリーローンは審査に2週間程度かかりますが、他の2つに比べて金利が低いというメリットがあります。

期間に猶予があるようなら、おすすめの借り入れ方法です。

まとめ

退去費用 納得いかない

退去費用に納得いかない場合や対処法について解説してきました。

また、退去費用を安く抑える方法についても参考にしてみてください。

納得できない退去費用の請求がきたときは管理会社やオーナーと交渉することが大切です。

不当だと思われる場合は、そのままにせずに専門の相談窓口を利用しましょう。

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