ラク越コラム
【新たな別れの形】海洋散骨とは?費用相場や注意点を詳しく解説
2024年5月27日
近年、伝統的な埋葬方法に加え、新たな方法として「海洋散骨」が注目されているのをご存知でしょうか?
海洋散骨は、美しい海へ遺灰を散布し、故人を自然に還す供養方法です。
お墓の準備も不要で、維持費やセレモニー費用などが軽減できることから人気があります。
本記事では、海洋散骨の詳細や費用相場、そして利用する際の注意点について詳しく解説しているため、お墓はいらないと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
海洋散骨が注目を集めている理由
海洋散骨は、これまで一般的に行われてきた墓地埋葬とは異なり、故人を送り出す新たな方法として注目されています。
海洋散骨が注目される理由を見ていきましょう。
<海洋散骨が注目される理由>
- 費用が抑えられる
- 少子化による後継者の不在
費用が抑えられる
海洋散骨が注目される大きな理由のひとつは、費用が抑えられる点にあります。
従来の墓地埋葬では、墓地の購入や管理、墓石の設置など多額の費用が必要です。
一方、海洋散骨ではこれらの費用がかからないため、経済的な負担を軽減できます。
具体的な費用相場は、海洋散骨のサービスを提供する業者によって異なりますが、一般的には10~30万円程度が目安です。
費用には、船舶の手配やセレモニーの準備、散骨の実施費用が含まれます。
少子化による後継者の不在
少子化が進む現代社会において、夫婦のみの世帯や独身家庭が増加し、墓地の管理や維持をする人がいない家庭が増えています。
海洋散骨は、後継者の有無に関わらず利用可能なため、多くの人に選ばれるようになったのです。
遺族が直接管理する必要がなく、プロの業者がすべての手続きを任せることもできるため、後継者の不在による問題が起こらず、安心して故人を送り出せます。
海洋散骨に関するガイドラインの要点
海洋散骨は、故人を自然に還す方法として広く受け入れられていますが、適切に行うためにはいくつかのガイドラインを守る必要があります。海洋散骨する際に留意すべきポイントは以下の通りです。
<海洋散骨の注意点>
- 法令に従う
- 定められた場所で行う
- 遺骨を粉砕する
- 自然環境へ配慮する
参照:海上において散骨をする場合において遵守すべき海事関係法令の解説
法令に従う
海洋散骨を実施する際には、地域の法令に従うことが大切です。
散骨は法律で明確に禁止されているわけではありませんが、公共の環境を損なわない範囲で行うことが求められています。
まず、海洋散骨を計画する際は自治体に相談し、特定の規則や制限がないか確認しておきましょう。
また、散骨に関する手続きや届出が必要な場合もあります。
定められた場所で行う
海洋散骨は、どこでも自由に行えるわけではありません。環境や周辺で暮らす人への配慮から、定められた場所で行うことが求められています。
散骨は、一般の人の目に触れないよう、海水浴場や漁場から離れた場所で行いましょう。
漁業権がある海域で散骨すると、漁業者から慰謝料請求や風評被害に対する損害賠償請求を受ける可能性があります。
また、フェリーや遊覧船からの散骨はマナーに反するため、専門業者に依頼するか専用の船をチャーターして行うことが必要です。
さらに、自治体によっては散骨を禁止していたり、散骨の際に申請が必要な条例を設けている場合があるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
遺骨を粉砕する
散骨する際には、遺骨を粉砕して細かい粉末状にしておくことが定められています。
細かく粉末状にしておけば自然環境に与える影響を最小限に抑えられ、大きな骨片が環境に残りにくくなるためです。
また、遺骨がそのままの形で散布されると、周囲の人々に心理的な負担を与える可能性もあるでしょう。
法律では粉骨の大きさに明確な規定はありませんが、欧米では直径2mm以下が推奨されています。
自然環境へ配慮する
散骨は自然に還す行為のため、環境への配慮が不可欠です。
生花や日本酒などを供養として海に撒くことが多いですが、自然に還るものに限定して行います。
生花は花びらだけを撒くのが望ましく、食べ物は量を最小限にし、ビニールなどの包装は外しておきましょう。
【海洋散骨】種類別の費用相場
海洋散骨は、いくつかの種類(プラン)があり、それぞれ費用が異なります。
種類別の費用相場は以下表の通りです。
海洋散骨の種類 | 費用相場 |
---|---|
貸し切り型 | 15~35万円 |
合同散骨 | 10~20万円 |
代行散骨 | 5万円前後 |
海洋散骨の費用には、船のチャーター料・散骨時に撒く生花や献酒の料金・散骨地点を記録した証明書の料金・写真撮影の料金などが含まれています。
大きなクルーザーを使用するプランでは、飲食や軽食費用が含まれることもあります。
貸し切り型散骨
貸し切り型散骨は、1隻の船を1家族で貸し切って行います。
船のチャーター費用やスタッフの費用、燃料費などを負担するため、他のプランに比べて費用が高めです。
費用は高くなりますが、他の家族に気を遣うことなく散骨できるというメリットがあります。
また、業者によっては家族の要望に合わせて航行ルートを変更してくれるため、自由度の高い散骨が可能です。
合同散骨
合同散骨は、1隻の船を複数の家族で利用するプランです。
貸し切り型に比べて費用が抑えられますが、複数家族での利用となるため、1家族あたりの乗船人数は少なくなります。
例えば、15名乗船できる船の場合、貸し切りであれば15名全員が乗船できますが、3家族で利用する場合は1家族5名までとなります。
費用を抑えられる反面、希望の日程に出航できない可能性があるため、注意が必要です。
代行散骨
代行散骨の費用相場は5万円程度です。
複数の遺骨を業者のスケジュールに合わせて散骨するため、費用を抑えられます。
ただし、実際に散骨する様子を確認できないため、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
信頼性の高い業者であれば、後日、散骨地点の証明書や散骨時の写真を提供するサービスを行っている場合があります。
海洋散骨の流れ
海洋散骨する場合は、以下の流れに沿って行います。
<海洋散骨の流れ>
- 契約
- 出航
- セレモニー
- 帰航
契約
最初にするのは、散骨業者との契約です。
業者選びは非常に重要なため、口コミやレビューなどから信頼できる業者を選びましょう。
また、契約する際は以下の点を十分に確認し決めておくことが大切です。
確認項目 | 確認次項 |
---|---|
サービス内容 | セレモニーの具体的な進行について詳しく説明を受け、できることとできないことを明確にしておくと安心です。 |
費用 | 費用の内訳や追加料金の有無を確認し、納得のいく契約を結びまましょう。 |
手続き | 必要な書類や法的手続きについて確認して、早めに済ませておきましょう。 |
出航
当日は、指定された集合場所に故人の遺灰を持参し集まります。
集合場所は、港や出航地点が一般的です。
参加者が揃ったら、船に乗り込み指定された散骨場所に出航します。
セレモニー
散骨地点に到着すると、セレモニーが行われます。セレモニーの内容は、遺族の希望に合わせて変更可能な場合もありますが、一般的には、以下のような流れで進行します。
- 式辞:故人を偲び感謝の気持ちを伝えます。
- 音楽:故人の好きだった音楽を流し、思い出に浸る時間を作ります。
- 散骨:遺灰を海に撒きます。この際、生花や花びらを一緒に撒くことも多く、海面が美しく彩られます。
セレモニーは、家族の思い出に残る時間となり、故人との最期の別れをします。
帰航
セレモニーの終了後は、家族や友人とともに静かな時間のなか、故人の思い出を語り合いながら帰航します。
帰港後には、業者から散骨証明書が発行され、記念品や写真を受け取ることもできます。
故人を敬い、心からの別れを果たせるでしょう。
海洋散骨の注意点
海洋散骨は、自然の中で故人を送り出す方法ですが、実施する際にはいくつかの注意点があります。海洋散骨の注意点を詳しく見ていきましょう。
<海洋散骨の注意点>
- 使用できない遺品
- 服装のポイント
- お墓参りができない
- 遺骨回収ができない
使用できない遺品
海洋散骨では、遺品選びが重要なポイントとなります。
故人の思い出の品を選ぶことは、遺族にとって心温まる時間となりますが、環境への配慮も忘れてはいけません。
例えば、散骨と一緒に海に撒くものとしては、自然素材のものが適しています。
プラスチック製品や金属製品など、環境に悪影響を及ぼす可能性があるものは避けるべきです。
選ぶ際には、故人の趣味や好みを反映したものを選びつつ、環境保護の観点からも慎重に検討しましょう。
服装のポイント
参加者は、動きやすい服装で集まりましょう。
喪服は避け、平服で参列するのがマナーです。船に乗り降りする際の安全も考慮し、パンツスタイルやスニーカーなどを選びます。
海洋散骨は、特別なセレモニーであると同時に海上での活動となるため、服装にも注意が必要です。まず、天候や海上の気温に合わせた服装を選びましょう。
防寒具や雨具はもちろん、日差しが強い場合には帽子やサングラスも必要です。
また、船上は滑りやすいため、滑りにくい靴を履くことも忘れないでください。
セレモニーの厳粛さを保ちながらも、実用的で安全な服装を心がけることが重要です。
お墓参りができない
海洋散骨を選ぶ際には、お墓参りができなくなるという点を理解しておく必要があります。
従来の墓地埋葬では、遺族が定期的にお墓を訪れ、故人を偲ぶことができますが、海洋散骨では具体的な場所がないため、同じようにお墓参りができません。
そのため、散骨後の供養や故人を偲ぶ方法について、家族や親しい人たちと事前に話し合い、新たな供養の形を理解することが大切です。
遺骨回収ができない
海洋散骨では、遺骨の回収ができない点に注意が必要です。
墓地埋葬では、改葬(お墓の引越し)などで遺骨を出し入れ可能ですが、海洋散骨の場合は一度散布した遺骨を再び回収できません。
そのため、遺族として故人を自然に還すという決意を持ち、最期の別れを心に刻む覚悟が求められます。
散骨する前には家族全員で十分に話し合い、納得の上で進めることが大切です。
まとめ
海洋散骨は、美しい自然と共に故人を送り出す新しい形の供養方法として注目されています。
費用を抑えられ、少子化による後継者不在の問題を解消できる方法として人気です。
海洋散骨は、適切なガイドラインに従い、法令を守りながら実施することが重要です。
また、散骨する場所や方法には配慮が必要で、信頼できる専門業者に相談・依頼すると良いでしょう。
海洋散骨を選ぶ際には、お墓参りができないことや遺骨の回収が不可能である点を理解し、家族と十分に話し合って決定しましょう。
満足できる悔いのない供養方法のひとつとして、海洋散骨をぜひ検討してみてください。
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