ラク越コラム
【高齢者の引っ越し】安心・安全に新生活を始めるために注意する4つのポイント
2024年7月19日
近年、介護の必要性や利便性を求め、高齢になってから引っ越す人が増えています。
高齢者の引っ越しは、本人はもちろん、家族にとっても大きなライフイベントのひとつです。
本記事では、高齢者が引っ越しする理由や主な引っ越し先、注意点について詳しく解説します。
新しい住環境で安心・安全に新生活を始めるための参考にしてみてください。
高齢になってから引っ越す人が増えている理由
高齢者が引っ越しする理由は、運動機能の低下や認知症の発症など、さまざまな理由があります。
具体的な引っ越しの理由をひとつずつ見ていきましょう。
<具体的な引っ越し理由>
- 一軒家が不便
- 介護サービスが利用しづらい
- 子どもとの距離を縮める
- 建物の老朽化による退去依頼
一軒家が不便
高齢になると、一軒家での生活を不便に感じることが多くなります。
例えば、階段の上り下りが必要な場合や、段差が多く移動に支障が生じて転倒のリスクが高まるなどが理由です。
過去には、「上がり框(かまち)は段差が高いほど良い家」という習わしがあったことから、玄関から大きな段差がある家も珍しくありません。
そのため、2階建てや3階建ての家では、階段の上り下りが大変で1階のみで生活している人もいます。
また、一軒家の維持管理も高齢者にとっては大きな負担です。庭の手入れや家屋のメンテナンス、掃除などの作業が重労働となり、対応できない人も多くいます。
そのため、エレベーター付きのマンションや平屋のバリアフリー住宅など、より便利で安全な住環境を求めて引っ越す人が増えているのです。
介護サービスが利用しづらい
高齢者にとって、介護サービスの利用は日常生活を支える重要な要素です。
しかし、古い住居での生活では、介護サービスの提供が受けづらい場合があります。
例えば、訪問介護やデイサービスなどのサービスでは、介護スタッフが頻繁に訪れる必要がありますが、アクセスの悪さや駐車スペース不足などの問題が生じることもあるでしょう。
また、自宅が介護設備に適していない場合、介護サービスの質も低下してしまいます。
介護サービスが充実している施設やバリアフリーの住宅に引っ越すことで、より適切な介護を受けやすくなるでしょう。
介護施設やサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)など、介護の提供がスムーズに行われる環境への移住は、高齢者が安心して生活するための重要な選択肢となります。
子どもとの距離を縮める
高齢になると、家族とのつながりがより重要になり、特に子どもとの距離を縮めたいと考える人が増えます。
子どもたちが独立した生活を送るようになると、親と離れて住むことが多いですが、高齢になると日常生活や受診などにサポートが必要な場面も多くなるでしょう。
子どもたちの近くに引っ越すことで、日常的なサポートや緊急時の対応が受けやすくなります。
近くに住むことで、子どもたちや孫たちとの交流が増え、孤独感が軽減されることも大きなメリットです。
また、家族の絆が深まり、精神的な安心感が得られることも大きな要因となります。
建物の老朽化による退去依頼
建物の老朽化は、安全面や快適性に問題を引き起こすため、オーナーから退去を依頼されるケースも増えてきました。
特に、震災の多い日本では、耐震性が低い建物や設備が古くなった住宅では、居住者の安全を確保するために退去を依頼されることがあります。
オーナーが建物を改修する際には、一時的な退去が必要となるでしょう。
新しい住環境としてバリアフリーのマンションや介護施設など、安全で快適な住まいを選ぶことが重要です。
新しい住まいへの引っ越しは、高齢者にとって環境の変化を伴いますが、より良い生活環境を手に入れられる前向きな選択といえます。
高齢者の主な引っ越し先
高齢者が引っ越しを考える際、新しい住まいとして選ばれる主な選択肢には、介護施設や民間の施設、バリアフリー住宅などがあります。
それぞれ異なる特徴や利点があるため、ひとつずつ見ていきましょう。
<主な引っ越し先>
- 介護施設(介護保険施設)
- 民間の施設(介護保険外)
- バリアフリー住宅
- 子どもや親族の家(同居)
介護施設(介護保険施設)
介護施設は、高齢者が引っ越し先として選ぶ代表的な選択肢のひとつです。
介護保険施設には、特別養護老人ホーム(特養)・介護老人保健施設(老健)・介護医療院などがあります。
介護施設では、日常生活に必要な介護サービスや医療ケアが提供され、24時間体制でスタッフがサポートしてくれるため、安心して生活できる点が大きなメリットです。
また、認知症や身体障害があっても、専門的なケアでサポートしてもらえるため、安心して生活できるでしょう。
民間の施設(介護保険外)
民間の介護施設も、高齢者が引っ越し先として選ぶことが多い傾向です。
民間の施設とは、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)や有料老人ホームなどが該当します。
これらの施設では、介護保険施設に比べ費用は高額になりますが、個々のニーズや希望に応じた多様なサービスが提供されています。また、比較的自由な生活がしやすいのも特徴です。
居住空間や食事、レクリエーション活動など、生活の質を高めるための設備やサービスが充実しており、自立した生活を送りたい高齢者にとっておすすめです。
バリアフリー住宅
高齢者が引っ越しを検討する際、介護施設以外のバリアフリー住宅も人気です。
バリアフリー住宅は、段差をなくし、広い通路や手すりの設置など、高齢者が安全に生活できるように設計されています。
マンションや戸建て住宅の中には、高齢者向けに特化したバリアフリー設計の物件が増えてきました。
これらの住宅に引っ越すことで、自立した生活を維持しながら安心して暮らせるでしょう。
また、自宅に住み続けたいという希望が強い高齢者にとって、リフォームによるバリアフリー化もひとつの方法です。
子どもや親族の家(同居)
引っ越し先として子どもや親族の家に同居するケースも多い傾向です。
子どもや親族と同居すると、日常生活でのサポートが受けやすくなります。
急な体調不良や怪我などの緊急事態にも迅速に対応できるため、高齢者は安心して生活できるでしょう。日々のちょっとした家事や買い物などもサポートしてもらえるため、生活の質が向上します。
また、子どもや親族と一緒に暮らすことで、日常的に会話や交流が増え、孤独感が解消されます。家族との絆が深まり、精神的な安定を保つことが可能です。
同居することで住居費や光熱費、食費などの生活費を共有でき、経済的な負担が軽減されます。
ただし、同居にはお互いのプライバシーを尊重し、役割分担を明確にすることが重要です。家事や介護の役割を話し合い、ルールを決めることで、ストレスを減らし快適に過ごせる環境を整えることが大切です。
高齢者の引っ越しで注意する4つのポイント
高齢者が引っ越しをする際には、さまざまな注意点があります。ここからは、特に重要な4つのポイントについて解説します。
<引越し時の注意点>
- 準備の負担
- 認知症の発症と進行
- うつなどの精神症状
- 転出・転入届の提出
準備の負担
高齢者にとって、引っ越しの準備は大きな負担となります。家財の整理や荷造り、引っ越し業者の手配など、体力的にも精神的にも高齢者には辛いことです。
そのため、家族が積極的にサポートすることで、高齢者本人の負担を軽減できます。また、引っ越し専門のサポートサービスを利用するのもひとつの方法です。
予め余裕を持ったスケジュールを立て、段取り良く進めることで、スムーズな引っ越しが可能になります。
認知症の発症と進行
環境の変化は、高齢者にとって大きなストレスとなり、認知症の発症や進行を引き起こす可能性があります。
特に、長年住み慣れた場所からの引っ越しは、認知症リスクを高める要因となるため、新しい住環境に慣れるまでのサポートが重要です。
引っ越し後は、家族が定期的に訪れ、コミュニケーションを取ったり、近隣を散策したりすることで、新しい環境に慣れるサポートになります。
また、認知症予防のために、新しい環境での活動や交流を促し、日常生活に楽しみを見つけることが大切です。
うつなどの精神症状
高齢者は、引っ越しによる環境の変化でうつなどの精神症状を引き起こすことがあります。
特に、親しい友人や隣人と離れることが精神的な負担となることが多い傾向です。
新しい環境に馴染むまでに時間がかかる場合もあり、孤独感や不安感が増すこともあります。
このような状況を防ぐためには、引っ越し後の生活ができるだけ快適になるよう計画することが重要です。例えば、近隣のコミュニティ活動に参加すると、新しい友人が増え、地域に溶け込めるでしょう。
また、家族が定期的に訪問し、話し相手になることで精神的なサポートを行うことも効果的です。引っ越し前から新しい住環境についての情報を集め、適応しやすいように準備しておくと良いでしょう。
転出・転入届の提出
引っ越しの際には、転出・転入届の提出が必要です。転出・転入届の手続きを怠ると、行政サービスを受けられなくなる可能性があります。
転出届は引っ越し前に、転入届は引っ越し後14日以内に市区町村役場に提出が必要です。
手続きには、本人確認書類や印鑑が必要な場合があるため、事前に必要な書類を確認し、準備しておきましょう。
特に、高齢者の場合、手続きに戸惑うことも多いため、家族や介護サービスのサポートを受けることが推奨されます。
また、転出・転入届の他にも、住所変更に伴う各種手続き(銀行・郵便・保険など)を忘れずに行うことが重要です。これらの手続きを円滑に行うことで、新しい生活をスムーズにスタートできます。
まとめ
高齢者が引っ越しを決意する背景には、一軒家の不便さや介護サービスの利用しづらさ、家族との距離を縮めたいという思い、建物の老朽化などが挙げられます。
引っ越し先としては、介護施設・民間の施設・バリアフリー住宅・子どもや親族の家が一般的です。
しかし、引っ越しに伴う準備や環境の変化による負担、認知症やうつなどの精神症状、行政手続きの煩わしさには注意しましょう。
家族や専門家のサポートを受けながら、適切な情報をもとに新しい生活を計画し、安心して過ごせる住環境を整えることが大切です。高齢者が快適で安全な生活を送れるよう、十分な準備と配慮を行いましょう。
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