ラク越コラム
高齢者の引越しで助成金は受けられる?知らないと損するお得な話
2024年8月22日
高齢者の引越しの際には、助成金や補助金を活用できる可能性があります。
これらの支援を上手に利用することで、経済的な負担を軽減し、安心して新しい生活を始めやすくなるでしょう。
しかし、助成金には申請が必要で、募集数や申込期間に制限があるため、早めの手続きが重要です。
この記事では、高齢者が利用できる代表的な助成金や補助金について詳しく解説し、申請のコツや注意点についても紹介します。
引越しを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
高齢者が引越しする際は助成金や補助金を受け取れる可能性がある
高齢者が引越しを検討する際には、さまざまな助成金や補助金を受け取れる可能性があります。
しかし、助成金などは申請が必要になるため、知らなければ受け取れません。
各自治体で定められている要件や申請方法を理解しておくと、経済的な負担が軽減され、安心して新しい生活を始めることができるでしょう。
以下に、代表的な助成金や補助金について詳しく説明します。
<高齢者が利用できる助成金・補助金>
- 低所得世帯(住居確保給付金など)
- 高齢者の住替え(高齢者世帯住替え助成事業など)
- 介護世帯・障がい者(民間賃貸住宅家賃等助成制度など)
- 地方の親との近居・三世代同居(近居支援住宅取得補助金など)
低所得世帯(住居確保給付金など)
低所得世帯に対する支援として、住居確保給付金などの助成金が利用できます。
住居確保給付金は、一定の収入基準を満たす世帯に対し、家賃の一部を補助する制度です。
高齢者が低所得世帯であれば、給付金を活用することで、引越し後の家賃負担を軽減できます。
給付金の申請には、収入や資産の状況を証明する書類が必要となるため、事前に市区町村の窓口で詳細を確認しておくと良いでしょう。
高齢者の住替え(高齢者世帯住替え助成事業など)
高齢者の住み替えを支援するための助成事業も存在します。
高齢者世帯の住み替え助成事業では、高齢者が安全で快適な住環境へ移り住む際の費用を一部補助する取り組みです。
この助成事業は、バリアフリー住宅への引越しや、介護施設への入居を促進するための支援として利用されています。
申請方法や助成内容は自治体によって異なるため、居住地域の役所に問い合わせて確認しましょう。
介護世帯・障がい者(民間賃貸住宅家賃等助成制度など)
介護世帯や障がい者を対象とした助成制度もあります。
民間賃貸住宅家賃等助成制度は、介護が必要な高齢者や障がい者が、適切な住環境を確保するための家賃補助を行う制度です。
この制度を利用することで、適切な住宅に住むための経済的な負担を軽減できます。
申請には、介護認定や障がい者手帳の提示が必要となる場合があるため、詳細を確認した上で手続きを進めましょう。
地方の親との近居・三世代同居(近居支援住宅取得補助金など)
地方に住む親との近居や三世代同居を促進するための補助金もあります。
三世代同居・近居支援住宅取得補助金は、三世代が同居または近居するための住宅取得や改修費用を補助する制度です。
補助金を利用することで、家族間のサポート体制を強化し、高齢者が安心して生活できる環境を整えることができます。
申請には、家族構成や住宅の状況を証明する書類が必要です。
助成金・補助金の違い
助成金や補助金は、国や地方公共団体(場合によっては民間の団体)から支給されるお金のことを指します。
これらの資金は公的な資金から算出されるため、誰でももらえるわけではなく、申請や審査が必要で、一定の条件を満たす必要があります。
<助成金・補助金の違い>
- 助成金
- 補助金
- 注意点
助成金
助成金は、条件を満たせば比較的受給しやすい資金です。
助成金を受給するためには、所定の様式に従って申請を行う必要がありますが、条件を満たしていれば助成金を受け取れます。
ただし、助成金制度自体が終了する可能性も否定できないため、必要な場合は早めに申請しておくと良いでしょう。
補助金
補助金は、助成金とは異なり、金額があらかじめ決まっているものがほとんどです。
そのため、申し込めば必ず受け取れるわけではなく、募集数や申込期間に制限があります。
引越しや住宅の取得が決まったら、早めに引越し先の自治体で助成金について確認しましょう。
また、助成金の申請には、年齢や家賃の金額・家賃滞納歴がないことなど、いくつかの条件があります。
事前に条件を満たしているかどうかを確認することが重要です。
注意点
「助成金」と「補助金」という言葉は、必ずしも明確に区別されているわけではありません。
例えば、経済産業省が提供している「助成金」の中には、補助金の要素が強いものもあります。
そのため、各制度の内容をよく理解し、自分に合った制度を活用するとよいでしょう。
各自治体によって利用できる助成金や補助金が異なる
60歳以上の高齢者世帯や、身体・知的障がいを持つ人、親の介護を理由に親世帯との近居を考えている人に向けて、家賃補助などの助成金や支援制度があります。
具体的な支援制度を見ていきましょう。
<各自治体が実施している助成金・補助金制度>
- 多世代近居同居助成(東京都新宿区など)
- 住み替え居住継続支援(東京都新宿区など)
- 高齢者世帯等居住継続家賃助成(東京都目黒区など)
多世代近居同居助成(東京都新宿区など)
子ども世帯と親世帯が新宿区内に住む、または同居する際に、最大20万円まで引越しの初期費用を助成する制度です。
新宿区のほか、大阪府茨木市や兵庫県南あわじ市などでも実施されています。
近居または同居を促進し、介護や子育てを助け合う環境づくりを目指した制度です。
条件 | 詳細 |
対象世帯 | 子世帯または親世帯が、高齢者のみの世帯、または要介護者や義務教育終了前の子どもを含む世帯 |
助成対象 | 引越しの初期費用(引越し代・不動産登記費用・礼金・権利金、仲介手数料)の一部 |
上限金額 | 複数世帯は最大20万円・単身世帯は最大10万円 |
支援期間 | 一時金として支給 |
申請方法 | 転居先の賃貸借契約を締結する前、かつ引越し前に予定登録申請を行い、必要書類を新宿区役所に提出 |
住み替え居住継続支援(東京都新宿区など)
新宿区内の民間賃貸住宅の取り壊しなどに伴う転居を余儀なくされた場合、最大54万円までの家賃と、15万円の引越し費用を支給してもらえる制度です。
条件 | 詳細 |
対象世帯 | 高齢者世帯(65歳以上のひとり暮らし、60歳以上の方のみで構成される世帯など)、障害者世帯、ひとり親世帯 |
助成対象 | 転居によって家賃が上昇した場合の上昇分の一部、引越し費用の一部 |
上限金額 | 単身世帯は36万円・2人以上の世帯は54万円・引越し費用は15万円 |
支援期間 | 一時金として支給 |
申請方法 | 転居先の賃貸借契約を締結する前、かつ引越し前に予定登録申請を行い、必要書類を新宿区役所に提出 |
高齢者世帯等居住継続家賃助成(東京都目黒区など)
65歳以上の高齢者や身体障害者手帳を持つ障がい者世帯を対象にした助成金制度です。
目黒区内の民間賃貸住宅に引越して居住する場合、最長6年間で最大2万円まで家賃を支給します。
条件 | 詳細 |
対象世帯 | 高齢者世帯(65歳以上のひとり暮らし・世帯全員が60歳以上の世帯など) 障害者世帯(身体障害者手帳・愛の手帳・精神障害者保健福祉手帳を持つ世帯など) |
助成対象 | 月額家賃(共益費を除く)の20% |
上限金額 | 1人世帯は1万5,000円、2人世帯は1万7,000円、3人以上世帯は2万円 |
支援期間 | 最長6年間 |
申請方法 | 目黒区にオンラインまたは郵送で必要書類を提出 |
助成金については以下の記事でも紹介しています。
引越しで活用できる転居費用助成制度|対象条件や上限を確認しておこう
高齢者対象の住宅で受けられる補助金例
高齢者が安心して暮らせる住宅を選ぶ際には、補助金制度を活用することができます。
一例に大阪府で提供されている代表的な補助金制度について詳しく解説します。
<大阪府で受給できる補助金>
- 高齢者向け優良賃貸
- サービス付き高齢者向け住宅家賃減額補助事業
高齢者向け優良賃貸
高齢者向け優良賃貸住宅は、大阪府内で提供されているバリアフリー設計の賃貸住宅です。
この住宅は、高齢者が安全かつ快適に暮らせる環境を提供することを目的としています。
住戸内の段差を解消し、緊急通報システムを設置するなど、高齢者の生活をサポートする設備が整っている住宅が対象です。
補助金制度を利用することで、月々の家賃の一部が補助されます。
具体的な補助金額は世帯の収入や住居の条件によって異なりますが、家賃負担を軽減することで、経済的な負担を少なくすることができるでしょう。
補助金の申請方法や詳細については、大阪府の住宅供給公社、または指定された不動産仲介会社に問い合わせて確認してください。
家賃補助金額の確認方法
補助金額は、入居者の所得ランクによって変動します。
入居予定者全員の前年の所得を合計し、所得に応じて7段階に区分される仕組みです。
入居者負担額は、所得区分や契約家賃が変わらない限り、管理開始日から20年間は一定額で変わりません。
ただし、所得区分や契約家賃が変動した場合、家賃減額補助金および入居者負担額もそれに応じて増減します。
所得ランク表
入居者世帯の前年の所得ランクは以下の通りです。
所得基準 | 世帯所得月額 | 月額の補助金額 |
① | 123,000円以下 | 19,000円 |
② | 123,000円を超えて153,000円以下 | 17,000円 |
③ | 153,000円を超えて178,000円以下 | 14,000円 |
④ | 178,000円を超えて200,000円以下 | 11,000円 |
⑤ | 200,000円を超えて238,000円以下 | 7,000円 |
⑥ | 238,000円を超えて268,000円以下 | 1,000円 |
⑦ | 268,000円を超える場合 | 補助なし |
所得に応じたランクで補助金額が決まるため、確認しておきましょう。
サービス付き高齢者向け住宅家賃減額補助事業
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、高齢者が安心して暮らせるように設計された賃貸住宅で、定期的な安否確認や生活相談サービスが提供されます。
家賃減額補助事業は、大阪府が提供する制度で、高齢者がより安価に高品質な住宅に住むことを目的とした取り組みです。
一定の収入基準を満たす高齢者を対象に、月々の家賃の一部を補助します。
補助額は収入や家賃の額によって異なりますが、家賃負担を軽減することで、経済的に安定した生活を送ることができるでしょう。
対象住宅への入居および家賃減額の手続きは、各住宅の運営事業者が窓口となります。
募集の状況や必要書類など、詳細は直接事業者にお問い合わせください。
条件 | 詳細 |
対象世帯 | 60歳以上の高齢者。同居者がいない、または同居者が配偶者、60歳以上の親族、または病気や特別な事情により同居が必要と認められる者。 |
条件 | 公的制度による家賃助成等を受けていない入居前の住宅が借家等入居前の世帯の資産の合計額が1人当たり1,000万円以下月額の所得が123,000円以下 |
助成対象 | 家賃 |
上限金額 | 月額20,000円 |
支援期間 | 住宅ごとに定められており、最長で20年間 |
申請方法 | 各自治体の窓口にお問い合わせください |
新築購入時に利用できる自治体独自の制度
自治体によっては、独自の給付金や助成金制度を提供しているところもあります。
新築や中古住宅の購入時、特に人口減少が課題となっている地方で新築住宅を建てる場合に利用可能です。
年間予算が決まっており、先着順で受け付けられ、予算がなくなるとその年の支給は終了します。
主な制度と実施している自治体の例は以下の通りです。
【神奈川県相模原市緑区の場合】
条件 | 詳細 |
対象世帯 | 被雇用者 |
要件 | 住宅ローンを組んで住居を購入 |
助成対象 | 民間の金融機関から融資を受けて住宅を購入した際に、利子の一部または全額を給付 |
上限金額 | 600万円 |
支援期間 | 年3%以内、補給期間は2年間 |
申請方法 | 各自治体の窓口にお問い合わせください |
まとめ
高齢者の引越し時には、各種助成金や補助金を利用することで経済的負担を軽減できます。
低所得世帯向けの住居確保給付金・高齢者世帯住替え助成事業・介護世帯向けの家賃助成制度などが代表的な支援制度です。
申請には条件があるため、早めに確認して準備していくと良いでしょう。
また、自治体独自の支援制度もあるため、引越し先の自治体で詳細を調べることが大切です。
これらの支援を活用して、安心して新しい生活を始めましょう。
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